「繰り上げ返済した方がいいのかな?」
「でも新NISAも早く始めた方がいいって聞くし…」
住宅ローンを抱えながら資産形成を考えると、この問いに必ずぶつかります。
「どちらか一方」に決めようとすると答えが出ないのは、正解が人によって違うからです。
sara私自身も悩みました。今回は実際に数字を出して、自分なりの結論を出しています。ぜひご自身の状況と照らし合わせながら読んでみてください。
🍀この記事でわかること🍀
- 繰り上げ返済100万円で実際いくら節約できるか
- 同じ100万円を新NISAに回すと20年後どうなるか
- 金利別・状況別の判断基準
- わが家が出した結論
\ すでに住宅ローンを組んでいる方 /
\ これから新規で住宅ローンを組む方 /
そもそも何と何を比べるの?
「繰り上げ返済 vs 新NISA」の本質はこうです。
手元の100万円を「ローンの返済に使う(=利息を減らす)」のと、「投資に回す(=資産を増やす)」のと、どちらが得か
つまり、ローン金利 vs 投資リターンの比較です。
- ローン金利 > 投資リターン → 繰り上げ返済が有利
- ローン金利 < 投資リターン → 新NISAが有利



ここだけ押さえれば、あとは自分の数字を当てはめるだけです。
繰り上げ返済100万円でいくら節約できる?
まず繰り上げ返済の効果を計算します。
条件
- 残債:2,000万円
- 金利:変動1.0%(2026年4月現在の平均水準)
- 残り返済期間:25年
この状況で100万円を繰り上げ返済した場合、節約できる利息はいくらでしょうか。
| 繰り上げ返済なし | 100万円繰り上げ | |
| 残債 | 2,000万円 | 1,900万円 |
| 利息合計(25年) | 約261万円 | 約248万円 |
| 節約できる利息 | — | 約13万円 |
100万円の繰り上げ返済で、節約できる利息は約13万円。
「えっ、思ったより少ない」と感じた方も多いのでは?



金利1%の時代、繰り上げ返済の節約効果は昔ほど大きくありません。
金利が高いほど節約効果は大きくなります。金利1.5%なら同条件で約20万円、2.0%なら約27万円の節約になります。
同じ100万円を新NISAに回すと?
次に、100万円を新NISAでインデックス投資(全世界株など)に回した場合を計算します。
前提
- 投資額:100万円(一括)
- 運用期間:20年
- 想定年利:4%(保守的)〜 5%(標準的)
| 年利 | 20年後の資産 | 利益 |
| 4% | 約219万円 | 約119万円 |
| 5% | 約265万円 | 約165万円 |
新NISAなので利益は非課税です(通常は約20%課税される)。
並べて比べてみると
同じ100万円の使い道を比べると、こうなります。
| 繰り上げ返済 | 新NISA(年利5%・20年) | |
| 効果 | 利息約13万円の節約 | 利益約165万円(非課税) |
| リスク | ほぼなし | 元本割れの可能性あり |
| 確実性 | 高い | 低い(長期なら高まる) |
| 流動性 | 低い(返した分は戻らない) | 高い(いつでも引き出せる) |



数字だけ見ると、新NISAの方が圧倒的に有利ですよね。
ただし、これはあくまで「年利5%が続いた場合」の話。投資にはリスクがあります。
金利別:どちらが有利か変わる
ローン金利によって判断は変わります。
| ローン金利 | 繰り上げ100万円の節約 | 新NISA(5%・20年)の利益 | 判断 |
| 0.5%(預金連動型など) | 約6万円 | 約165万円 | 新NISAが圧倒的有利 |
| 1.0%(変動金利・現在水準) | 約13万円 | 約165万円 | 新NISAが有利 |
| 1.5% | 約20万円 | 約165万円 | 新NISAが有利 |
| 2.5%(固定金利) | 約34万円 | 約165万円 | 新NISAが有利(差は縮まる) |
| 5.0%(カードローン等) | — | — | 即返済一択 |
現在の住宅ローン水準(1〜2%台)では、長期投資の期待リターン(4〜5%)の方が高いため、純粋な数字の比較では新NISAが有利になります。
数字以外の話:借金がなくなる感覚
ここまで読んで「じゃあ全額新NISAでいいじゃん」と思った方、少し待ってください。
数字だけが答えではありません。
住宅ローンという借金が毎月ある状態は、頭の片隅に常に「残債〇〇万円」という重さがあります。
完済したとき、その重さが消える。



「空が青く見える」という表現、大げさじゃないと思っています。
さらに見逃しがちなのが、完済後の話です。
毎月の住宅ローン返済に充てていたお金が、そのまま丸ごと手元に残るようになります。
その瞬間から、貯蓄や投資のペースが一気に上がります。
「完済後にお金がガシガシ貯まっていく」感覚は、繰り上げ返済を選ぶ大きな理由になります。
状況別:どちらを選ぶべきか
完済できる目処がある人 → 繰り上げ返済優先でOK
余裕資金で早期完済を目指せるなら、繰り上げ返済を優先する判断は十分合理的です。
完済後に一気に投資ペースを上げれば、トータルでの資産形成に大きく貢献します。
完済が遠い先の人 → 両方並行が現実的
残債が多く完済まで20年以上ある場合、繰り上げ返済だけに集中するのはもったいない。
新NISAの非課税枠は年間360万円、生涯1,800万円まで。早く使い始めるほど複利が効きます。
たとえば毎月の余裕資金が3万円なら:
- 繰り上げ返済用の積立:1万円
- 新NISA(積立投資):2万円
という配分でも十分です。
▶ 新NISAの始め方について詳しくは:「わが家が実践!初心者でもできたNISA×長期インデックス投資の始め方」



「完璧な配分」より「続けられる配分」の方が長期では意味があります。
わが家の場合:数字よりも気持ちを選んだ
わが家の住宅ローンは預金連動型×10年固定で、実質負担は約0.5%です。
数字だけ見れば、新NISAに回す方が圧倒的に有利なのはわかっています。
新NISAもすでに活用しています。
それでも、私は繰り上げ返済を選びます。
借金がある状態の「じわじわとした重さ」より、完済後に「お金がどんどん貯まっていく感覚」を早く味わいたいから。



これは非合理かもしれません。でも、精神的な余裕も立派なリターンだと思っています。
▶ わが家のローンについて詳しくは:「「預金連動型ローン×ペアローン」で住宅ローンの利息がほぼゼロに!?」
まとめ
- 純粋な数字では、現在の低金利なら新NISAが有利なケースが多い
- ただし投資にはリスクがあるので、生活防衛資金の確保が大前提
- 完済できる目処があるなら繰り上げ返済優先も十分合理的な選択
- 完済が遠い場合は繰り上げ返済+新NISAの並行が現実的
- 完済後はお金の貯まるペースが一気に上がる。それも繰り上げ返済の大きな価値
- 「数字の正解」だけでなく、自分が納得できる選択を大切に
自分の金利と状況を確認した上で、納得できる方法を選んでください。
今の住宅ローンの金利、最近確認しましたか?



まずは現状を「見える化」するところから始めましょう。
\ すでに住宅ローンを組んでいる方 /
\ これから新規で住宅ローンを組む方 /
※本記事の計算はシミュレーションであり、実際の効果を保証するものではありません。
※投資にはリスクがあり、元本割れの可能性があります。
※金利・データは記事執筆時点(2026年5月)の情報をもとにしています。








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